左足の腓骨神経麻痺により身体に障がいを負った成田緑夢さん。
「障がいのある方や、怪我をした方、そして子供たちに”夢”と”希望”をあきらめないことの大切さを伝えること」が夢である成田緑夢さんは2020年に開催される東京パラリンピックにて走り高跳びに挑戦します。
成田緑夢1%
成田緑夢プロフィール
生年月日:1994年2月1日 (25歳)
出生地:大阪市住之江区
血液型:AB型
フリースタイルスキー、スノーボード、トランポリン、陸上選手
2018年平昌パラリンピックの男子スノーボードバンクドスラローム金メダリスト
父はスノーボードコーチの成田隆史さん、兄は成田童夢、姉は今井メロとそれぞれトリノオリンピック日本代表として出場するアスリート一家。
1998年長野オリンピックではスノーボードのデモンストレーターを務め、小学校時代から国際大会に出場しています。
2012年11月からフリースタイルスキー・ハーフパイプに取り組み始め、2013年フリースタイルスキー世界選手権の日本代表に選出されています。
またトランポリン競技も平行して行っており、全国高校選手権の男子個人で歴代最高得点16.3点で最高難度賞を受賞しています。
何をやっても才能が開花する成田緑夢さんですが、2013年4月トランポリンの練習中着地に失敗、左足が腓骨神経麻痺になり、医師からは「歩けるようになる確率は20%」と言われるほどの重傷、身体障害者手帳6級相当に認定されているようです。
そんな怪我を克服してハーフパイプ競技に復帰し、さらに2020年開催の東京パラリンピックに出場するために走り高跳びに挑戦しています。
今日本におけるパラスポーツの観戦率はわずか1%。
来年に迫った東京オリンピック、日々ニュースになるのはオリンピックの話題ばかりで同じ世界の頂点を決める大会にもかかわらずパラリンピックの話題はほとんど取り上げられていません。
成田緑夢走り高跳びにチャレンジする理由
成田緑夢さんは「家族がオリンピック選手だらけで自分自身も目指していた99%の側。パラスポーツは全く知らなかったです。ただ足を怪我した後に、パラ陸上の試合を観たことがありました。オリンピックの場合はトップ選手がゴールテープを切る瞬間、つまり金メダリストに対する声援が一番大きい。でもパラ陸上は違った。もちろんトップ選手にも声援は送られますが、会場の拍手が一番大きいのは一周遅れ、二週遅れの選手がようやくゴールした瞬間。会場全体でその選手の努力をたたえるんです。これこそがオリンピックにはない、パラリンピックの魅力だと思ったことを覚えています。」と語っています。
また観戦率1%の現状に対して成田緑夢さんは
「障がい=かっこいいみたいな価値観になっていけば、パラスポーツはもっと盛り上がるのかもしれませんね。」
「人は”できないことに対して全力で挑戦する”ことに感動します。時間をかけて不可能を可能にする努力をする、その背景を知っているから喜び、心が震える。障がい者アスリートにとってパラリンピックは金メダル以上に価値があるメダル。いま僕がパラリンピックではなくオリンピックを目指したり、走り高跳び競技に挑戦したりしているのも、できないことに挑戦して、人々にポジティブな影響を与えたいと思っているからです。」
といい、できないことにも果敢にチャレンジしていく姿を見せることで”夢”や”希望”を与えたいと活動しています。
意図せず障がいを負ってしまった人のことを「かわいそう」と思う人が多い日本ですが、成田緑夢さんのように前をむいていろんなことにチャレンジできるようにサポートしていける環境をつくっていけるとよいですね。
今後の成田緑夢さんの活躍を応援しましょう!