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札幌女児2歳の虐待事件栄養足りず衰弱死、きっかけは産後鬱?

身勝手な大人の行動により小さな命が失われる悲しい事件が起こりました。

札幌市中央区で池田詩梨(ことり)ちゃん(2)が低栄養により衰弱死したことを受けて、飲食店従業員の母親・池田莉奈(りな)(21)と交際相手の飲食店経営・藤原一弥(24)が傷害の容疑で逮捕されました。

 

5日に病院に搬送された際の詩梨ちゃんの体重は約6キロとやせ細っており、2歳女児の平均体重の半分しかなかったといいます。

詩梨ちゃんが十分に食事を食べれていなかったことなどから育児放棄を受けていたとみて、これまでの経緯を調べています。

 




2歳児の小さな足の裏にあったやけどの痕

 

母親の池田莉奈容疑者と藤原一弥容疑者は池田容疑者の一人娘の詩梨ちゃんに暴行を加えてけがをさせた疑いで逮捕されました。

 

詩梨ちゃんのたばこを押し付けたような痕もあったといいます。

 

2人は共謀して5月上旬から6月5日頃までの間に池田容疑者のマンションで詩梨ちゃんに暴行を繰り返し、頭や顔、背中などに怪我を負わせていた疑いがあります。

実際に近所の人たちは「ぎゃーという泣き声がすごかったみたい。夜中ですね。」「(泣き声は)ひどい時は昼夜問わず聞こえていた。」などと話しており、「虐待ではないか」という通報を児童相談所や警察にも情報を寄せていたようです。

 

警察は5月15日に池田容疑者の自宅を訪れ詩梨ちゃんと面会した際に足の裏にやけどの痕があったことを確認しており、池田容疑者はヘアアイロンを踏んだのだと説明をしたといいます。

このとき警察は「虐待事案ではない」と判断したようですが、体重は平均の半分もないおよそ6kg、やせ細っていて体のあちこちにあざがあったことも確認され、かつヘアアイロンを踏んでしまったのは親の不注意もあるのではないか、虐待の可能性があるのではないかと疑問を持たなかったのかがひっかかりました。

 

母親の虐待がはじまったのは産後鬱の影響?

 

母親の池田容疑者は詩梨ちゃんが生まれる前から愛情がなかったかというと決してそうではなかったようです。

池田容疑者は生まれてくる娘への愛情を込めた「早く会いたい。抱っこしたい。」「いっぱい愛情を注いで、ひとり親な分、寂しい思いさせるかもしれないけど、そんなことを忘れて笑顔でいてくれるくらい、大事にしてあげたい」などの文章をツイッターで書き込んでいました。

 

ですが、生後4カ月頃には詩梨ちゃんに関する投稿は消え、「産後鬱はいつまで続くんだろ。」「1人でいるといろいろ考えちゃってだめ。悩み多すぎて疲れる」などの産後鬱と思われるような投稿が増えていったといいます。

子育ての悩みを一人で抱えてしまった池田容疑者、小さな命に手をあげてしまう前に誰かに助けを求めていればこんなことにならなかったのかと思うとせつない気持ちになります。

 

同じように悲しい気持ちになってしまう小さな子や親がいなくなるように救える道が増えていったらと強く感じました。